前回のタスク形式の仕事に続き、今回はランサーズでプロジェクト方式の仕事を実際にやってみたのでその結果を紹介します!
プロジェクト方式の仕事って?
プロジェクト方式の仕事とは、クライアントが依頼した仕事内容に対してワーカーが応募し、その中から選ばれたワーカーが納期までに仕事を実行する方式の仕事のことです。
プロジェクト方式の仕事の流れは主に次のようになります。
- クライアントが募集をかける
- ワーカーが応募する(報酬額や納期等の見積り提示)
- クライアントが選定する
- 受注後、仕事スタート
- 作業完了し、クライアントがOKを出したらプロジェクト終了&報酬支払い
システム開発やWEBサイト制作などの案件でよく採用される方式で、ランサーズのサイト上で簡易的な進捗管理も可能です。規模の大きな案件になると、マイルストーンといって進捗途中にチェックポイントを設け、報酬の一部を支払うということもできます。
仮払い制度があるのである程度安心
プロジェクト方式の場合、仕事を始める前にクライアントからランサーズへ報酬額を支払う必要があります。これを「仮払い制度」と呼びます。
仮払い制度があるおかげで、仕事をして納品までしたけど報酬を支払ってもらえない、といったトラブルを回避することができます。
実際にやってみた案件の内容
それでは、私が初めてランサーズで受注したプロジェクト方式の案件内容について説明しましょう。
案件内容は次のようなものでした。
◆案件概要
海外のクラウドファンディングサイトで人気の製品をリサーチし、販売元のHPから連絡先メールアドレスを取得。取得したメールアドレス宛に、予め用意されたメールテンプレート内容でメールを送信。
◆報酬額
実施件数:200件
クライアント支払額:4,125円
システム使用料:825円
手取り額:3,300円(税込)
◆この案件に応募した理由
プロジェクト方式の実績がゼロだったので、誰でもできる簡単な案件のほうが受注しやすいだろう(むしろそういう案件しか受注できないだろう)と考えました。こちらの案件はパソコン使えれば誰でもできる仕事だったので応募しました。
トータル作業時間は10時間、時給換算で330円・・・
今回、時給換算したらいくらくらいになるのかを把握するべく、作業時間を記録してみました。期間は1週間で、トータルの作業時間は合計10時間ほどでした。手取りベースの報酬額で計算すると、時給330円という結果になりました。。。
予想はしていましたが、かなりの激安報酬でした。全国で最低賃金が一番低いのは沖縄県で、その額792年なのですが、その最低賃金の半分にも満たない結果となりました。
ただ、おそらくこの案件に限った話ではなく、この手の誰でもできる簡単なお仕事の報酬額は、だいたいこのくらいの金額になってしまうんだろうなと感じました。
なぜ安いのか?
なぜこんなに安いのか?というと何よりもまず、信頼がないからといえます。
クライアント側としても、今まで取引がなく、しかも会ったこともない、本名も知らない相手に仕事を依頼するわけですから、慎重にならざるを得ません。
実際、ライティング系の案件で多いのが、まずは文字単価低めでテスト記事を書いてもらい、品質が良ければ徐々に文字単価を上げていくというやり方です。何度か取引をしながらコミュニケーションをとっていけば、お互い相手が信頼できる人か判断できるようになります。
次に、誰にでもできる仕事(雑務)のため応募が集まりやすく、供給過多により価格競争が生まれやすいということもあるでしょう。今回の私のように、ランサーズでの実績がないからとりあえず価格度外視で受注したいという人は案外多いのではないでしょうか。
特にコロナの影響で、今後しばらくは減った収入を少しでも増やしたいと考えて副業を始める人は増えるでしょうから、供給過多状態は当面続くと考えられます。
実際にやってみて感じたこと
実際にプロジェクト方式の案件をやってみた感じたことを列挙してみました。
- 応募から受注までの間、動きが取りにくい
- 本業との調整が大変
- 誰でもできる案件は、スキルも実績も積み上がらない
- 最終的には自分で値決めできないとキツい
プロジェクト方式の場合、普段の仕事と同様受注しないと始まらないのですが、片っ端から応募してしまうと、万が一複数受注できてしまった場合に身動きが取れなくなる恐れがあります。
そのため1案件に応募したら結果が出るまで他の案件には応募しにくいのですが、募集期間が長めに設定されている場合、待ち時間もその分長くなってしまいます。待ち時間を回避するためには、募集期間終了間際に応募するのがよいと感じました。
続いて感じたのは、本業との調整の大変さです。私はフリーランスなので本来、本業・副業という分け方はなくどちらも本業なわけですが、フルタイムで働いている案件=本業というイメージになります。
で、フルタイムで働いている案件で時々残業して仕事をすることがあるのですが、そういう忙しい時期は中々ランサーズの案件をやる時間を割けませんでした。納期が緩めに設定されている案件だったので問題ありませんでしたが、急ぎの案件の場合は注意が必要でしょう。
今回は初めてのプロジェクト方式案件ということもあり、難易度の低い案件(絶対にやり切れると思える内容の案件)を選びました。しかし、誰にでもできる難易度の低い案件は、どれだけこなしてもスキルアップや実績の積み上げにならないと痛感しました。それを分かった上でやり続けるのも一つの考え方だと思いますが、私はもっと単価の高い案件をやっていきたいと感じました。今までの経験から考慮するとプログラミングやエクセル関連のツール作成系の案件がよいのでは、と思っています。
そして、最終的には案件受注時にきちんと自分で値決めでき、安易に安売りしないくらいの実績と信頼を構築しないといつまで経ってもまとまった額の報酬はもらえないということが分かりました。
既にスキルある人にとっては取り組みやすそう
今回の私のように、今すぐ提供できるスキルが明確ではない人と違い、プログラマ、デザイナー、イラストレーター、ライターなどの仕事を既にしていて、それを売りにできるような人にとっては、プロジェクト方式でどんどん受注して実績上げていけそうな気がしました。
一方、マネジメント系のスキルを活かすのは難しそうですね。私がフルタイムでやっている仕事のほうでは、主にプロジェクト管理系の仕事をしています。そこで管理系のスキル(進捗管理、課題管理、リスク管理、予算管理、顧客折衝、チームビルド、ファシリテーション、etc)を売りに副業案件獲得できるかというと、そもそもその手の案件がありません。
正確には、プロジェクト方式ではなく月額報酬型(常駐型)では多少あるようです。常駐なので、本業との両立ができません。
実績・スキルゼロなら?
これからプロジェクト方式の案件をどんどんやっていきたいけど実績がない、またはそもそも自信を持って受注できるほどのスキルがない、という場合はどうすればよいか?今後の方針を考えてみました。
- 一通り案件を眺める
- 自分のスキルの棚卸
- ポートフォリオ作り
まずはどんな案件があるのか、時間をかけて一通り募集案件に目を通すのがよいと思います。それも、ランサーズだけではなく他のクラウドソーシングサイトも対象にしたほうがよいでしょう。結局、どんなに高いスキルを持っていても、それを必要としている需要がなければ売れないわけですから。
一通り募集案件に目を通したら、その中で自分でもできそう(今できなくても)、やってみたいという仕事が見つかるかもしれません。そういった自分のアンテナに引っかかった案件をヒントに、自分のスキルを棚卸しをしてみます。
私の場合、エクセル関連やスクレイピング関連の案件に興味を持ちました。
最後に、実績を積むまでは「自分はこんなことができます」というアピールができません。そこで、ブログ等でアピールしていきたいと思います。例えば、エクセルのVBAを使ってこんな集計や作業自動化ができます!とか、○○サイトの△△データをスクレイピングした例、などをアップしていくイメージです。
大変そう・・・とやる前から気持ちが萎えてしまいそうですが、、、ここまでやらないと結局は激安案件しか獲得できないんじゃないかと思っています。
まとめ
以上、「ランサーズでプロジェクト方式の仕事をやってみた」でした!
プロジェクト方式は、タスク形式の案件と比べると報酬額があがりますが、単純作業系の案件は時給換算するとタスク形式と同じくらいコスパが悪いです。そのため、自分のスキルを活かした案件を見つけ、その分野の実績を積み上げていくことが重要ということが分かりました。
プロジェクト方式の感想まとめ
- 応募から受注までの間動きが取りにくい
- 自分の強みがなにか?売れるスキルはなにか?が明確じゃないと、誰でもできる激安案件しか応募できない
- 長期的に考えると、自分の強みを明確にしていかないとだめ
- すでにスキルある人にとっては取り組みやすい
- ない人は、まずは自分はどんな仕事を受けることができるか?を明確にするところから始める
- そのためには案件を一通り眺め、ポートフォリオを作成する