教育費の基礎知識

教育費はざっくりいくらかかるのか?総額・月額平均を調べてみた

2020年11月24日

人生3大支出のひとつと言われる教育費。準備するにあたって、まずはどのくらい必要なのかの見通しを立てておきたいですよね。

  • 子どもの教育費って、トータルでだいたいいくらくらい必要なんだろうか?
  • 毎月の支出に換算するとどのくらいになるの?
  • 公立と私立でやっぱりだいぶ違うの?

この記事ではこんな疑問を解消するために、当サイトで調べてみた結果をご紹介します。(調査方法は記事最下部参照)

幼稚園〜大学までの教育費総額

まずは幼稚園から大学までの教育費総額がこちらです。

教育費は、公立か私立か?また専攻学部は何かによって大きく異なります。その組合せは多数ありますがここでは以下の3種類に絞ってグラフ化しました。

  • 全て公立
  • 小中高が公立(幼稚園と大学が私立)
  • 全て私立

なお、私立大学の学部は文系学部の金額を採用しています。

最も割合が多い組合せの教育費は、総額1,066万円

在校者数の割合で、一番多い組合せは以下の通りです。

  • 幼稚園・・・私立
  • 小学校・・・公立
  • 中学校・・・公立
  • 高 校・・・公立
  • 大 学・・・私立(文系)

この組合せでそれぞれの教育費を合算すると、総額は1,066万円になりました。「教育費は一人あたりだいたい1,000万円はかかる」という話は、ここから来ているわけですね。

全て公立と全て私立の場合、その差は約3倍!

続いて、最も費用が少ない「全て公立」コースと、最も費用がかかる「全て私立」コースの総額を比較してみましょう。

  • 全て公立・・・784万円
  • 全て私立・・・2,421万円

その差はなんと約3倍!という結果でした。特に私立小学校の場合、通う年数も6年と長いこともあり、公立と私立との差は大きなものであることが分かりました。

各校ごとの総額と月額費用

ここからは、各校ごとの総額と、その金額を「毎月かかる金額」に換算した月額平均をご紹介します。

幼稚園から高校までの総額

公立の場合、「小学校から高校まで200万以内」という捉え方でよいかと思います。ちなみに中学校より高校のほうが費用少ないのは、就学支援金があるためです。

私立の場合、小中学校の費用が大きいですね。また、後述しますが私立小中学校の学費は年々上昇傾向にあります。

幼稚園から高校までの月額平均

月額ベースで見ると、公立の場合は山谷ありますがだいたい3万円ちょっと、といったところでした。月々4万円みておけば概ね大丈夫そうです。

私立の場合は9.4万円なので、余裕をみるなら月々10万円くらいかかると考えておけばよいかと思います。

やはり私立は公立と比べてかなり高額になりますね・・・。

大学の教育費総額と月額平均

大学については、次の5つに分けて試算しました。

  • 国立
  • 公立
  • 私立文系
  • 私立理系
  • 私立医歯系

このうち、私立医歯系は飛び抜けて費用がお高いです。。。

続いて私立理系が高額で、4年間で約600万円ほどになります。理系学部を目指すなら、国公立の大学に進学してもらいたい・・・!というのが親の正直な心境です。

上がってる?下がってる?教育費の年間推移

今回、教育費について調べるにあたり、他サイトの内容も参考にさせていただきましたが、ふと

「今時点の教育費の額は分かったけど、将来も同じくらいかかるのか?」

という点が気になりました。

教育費を貯めるには数年、十数年単位で時間がかかります。そうすると、社会情勢・経済状況が変わることによって想定より多くの費用がかかる可能性もありえます。

そこで、過去の年間推移はどうなっているのかも調べてみました。将来を正確に予測することはできませんが、傾向を把握する参考にはなると思っています。

調査結果がこちらになります。

幼稚園~高校の教育費総額 (1994~2016年の推移)

私立小中学校の教育費が、ここ数年は上昇傾向にあることが分かりました。ちなみに私立小学校のグラフが途中からになっているのは、それ以前は集計対象外になっていてデータがないためです。

私立小中学校以外は、概ねずっと横ばいとなっているので、この先もおそらく極端に上昇することはないのではなないかと思われます。

大学の初年度教育費 (1975~2016年の推移)

大学の教育費の特徴は、初年度と次年度以降とで必要な年額が異なる点です。初年度が入学料などがあるため一番高いです。

こちらのグラフは初年度のみの教育費について、年間推移をグラフ化したものです。

データ集計開始の1975年以降、国公立大学も私立大学もずっと上昇傾向にありましたが2005年あたりから、国公立大学はほぼ横ばい、私立大学も微増してはいるものの急激な上昇はしていませんでした。

まとめ

以上、教育費に関する調査結果のご紹介でした!

<分かったこと>

  • 最も割合の多い組合せの教育費は、総額1,066万円
    (幼稚園・大学が私立、小中高が公立)
  • 高校までの月額平均は、公立3.1万円、私立9.4万円
  • 私立小中学校の教育費は、年々上昇傾向

教育にはお金がかかる、、、ということは調べる前から何となく分かっていましたが、こうして実際の金額をまのあたりにすると、正直萎えますね・・・。

でも、一方で教育費を計画的に貯めるコツや色んな助成制度があることが、調べていく中で分かってきました。その内容も別途整理して記事にしたいと思っています。

調査方法

書籍や他のサイトもざっと確認したところ、教育費に関するデータはいずれも文部科学省が2年に1度実施している『子供の学習費調査』でした。2020年時点での最新は2018年度(平成30年度)のデータでしたのでその資料を元にしています。(その他の資料は記事最下部に記載)

高校までは「公立か私立か」、大学は専攻学部で比較

教育費の総額を把握するにあたり、大きく高校までと大学とに分けて見ていきます。

高校までは、公立か私立かで比較していきます。大学はさらに、私立を専攻学部によって費用が大きく異るので、学部ごとに比較していきます。具体的には文系・理系・医歯系の3つです。

出典

文部科学省『子供の学習費調査(平成30年度)』

文部科学省:『国立私立大学の授業料等の推移』

文部科学省:『平成30年度学生納付金調査結果』

文部科学省:『平成30年度私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額』

文部科学省:『学校基本調査-令和元年度結果の概要-』

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