教育費の基礎知識

NISA・つみたてNISAで教育費を貯めるのはあり?なし?

2014年にNISA(少額貯蓄非課税制度)が、2018年年につみたてNISAが開始され、令和6年(2024年)から新NISA制度が始まります。

この記事では、主に教育資金を貯める目的で一般NISA、つみたてNISAは有効か?という視点で調べてみた結果をご紹介します。

 

NISA・つみたてNISAとは?

NISAとは、一定期間・金額までは投資で得た利益が非課税となる制度のことで、イギリスのISAという制度がそのモデルとなっています。(NISAの"N"は日本の”N")

ポイント

  • 運用益がすべて非課税となる制度
  • 一般NISAとつみたてNISAでは対象期間や上限額が異なる
  • 個別株もやりたいなら一般NISA、インデックス投資でコツコツ運用するならつみたてNISA

NISAは全部で3種類ある

NISAには現在、以下3種類あります。

  • NISA(一般NISAと)
  • つみたてNISA
  • ジュニアNISA

本記事では、制度の総称であるNISAと区別するため、種類のひとつであるNISAを「一般NISA」と呼び、一般NISAとつみたてNISAについて解説します。

ジュニアNISAについて

ジュニアNISAは、2023年に廃止されることが決定しています。ただ、廃止によって逆に使い勝手が良くなった点もあり、そのあたりについて以下の記事で解説しているので気になる方は参考にしてみてください。

参考むしろ今からがおすすめ?ジュニアNISAで教育費を貯める

この記事では、NISA(少額投資非課税制度)の一種である「ジュニアNISA」について、2021年の今ならではの情報も盛り込みつつ調査した結果を解説しています。   ジュニアNISAとは? ジ ...

続きを見る

最大の特徴は「運用益が非課税」

株式や投資信託で得た運用益は通常、約20%の税金がかかります。しかし、NISA口座で運用している商品は税金がかかりません

この非課税という点が、NISAの大きな特徴です。

一般NISAとつみたてNISAは併用できない

NISAは、開設できる口座は1人1口座で、制度の併用利用はできません。もし変更したい場合は一度利用を停止してから契約し直す必要があります。

 

2024年に始まる新制度の内容とは?

NISAは、令和6年(2024年)に制度が変わります。現行との変更点を表にまとめました。なお、ジュニアNISAは新制度で廃止されるため割愛します。

一般NISA つみたてNISA
年間投資
上限額
120万円 40万円
1階:20万円
2階:102万円
変更なし
非課税期間 最長5年間 最長20年間
最長5年間
(1階部分は終了後「つみたてNISA」に移行可能)
変更なし
口座開設
可能期間
2023年まで 2037年まで
2028年まで 2042年まで
投資対象
商品
上場株式(ETF・REIT含む)
投資信託
金融庁の基準を満たした投資信託
1階:つみたてNISAと同じ
2階:現行の一般NISAから、高レバレッジ投資信託などを除いたもの
変更なし
投資方法 制限なし 契約に基づき、定期かつ継続的な方法で投資(いわゆる積立投資)
1階:つみたてNISAと同じ
2階:制限なし
変更なし

一般NISAとつみたてNISAの違いと変更点

では、上記の表を参考にしながら、一般NISAとつみたてNISAの主な違いについてみていきましょう。

一般NISA

一般NISAの主な特徴は、次の3点です。

  • 非課税期間:5年
  • 年間上限額:
    現行制度・・・120万円
    新制度後・・・122万円(1階20万、2階102万)
  • 運用商品:個別株も対象

2024年からの新制度で大きく変わる点といえば、年間の投資上限額が2階建てになったところです。

1階部分は、つみたてNISAと同じように定期的に一定額を投資する投資方法になり、2階部分はこれまでの一般NISAと同じ投資方法のままとなります。

投資額の総額だけで見ると120万円から122万円と微増していますが、個別株など一般NISAでしか購入できない商品の上限額は102万円となり、18万円分少なくなりました。

つみたてNISA

つみたてNISAの主な特徴は、次の3点です。

  • 非課税期間:20年
  • 年間上限額:40万円
  • 運用商品:厳選された商品のみ

つみたてNISAについては、新制度後もほとんど変更点はありません。口座開設可能期間が5年間延長となったのみです。

一般NISAとの違いは、年間上限額が少ない代わりに非課税期間が20年と長いところです。非課税期間の総投資額で比較すると、一般NISAは5年*120万円=600万円(新制度では610万円)、つみたてNISAは20年*40万円=800万円となり、つみたてNISAのほうがトータルでは多くの金額を非課税で運用できます。

また、運用対象商品にも違いがあり、一般NISAは個別株など幅広い商品が購入できる一方、つみたてNISAは金融庁の基準を満たした投資信託のみが対象となります。

 

一般NISA・つみたてNISAのメリット

どちらのタイプも、運用益が非課税になるという点が最大のメリットです。

一般NISAのメリットは、投資可能な商品が豊富である点が大きいでしょう。リスクを取って大きなリターンを狙うことも可能です。

一方のつみたてNISAのメリットは、20年間という長期間に渡って非課税で運用できるのと、対象商品が金融庁お墨付きの商品なので、「負けにくい」運用ができる点がメリットと言えます。

また、つみたてNISAの場合は最初に商品を選んで投資金額を設定すれば、あとは自動で積立投資をしてくれるので、あまり資産運用に時間をかけたくない人にとってメリットと言えるでしょう。

 

一般NISA・つみたてNISA共通のデメリット

続いて、デメリットについてもおさえておきましょう。デメリットについては、以下の記事が参考になりました。

「5年後損する?」FPがあえておすすめしないNISAの6つのデメリット|mymo [マイモ]

こちらの記事から、「確かに!」と納得感のあったデメリットを列挙してみます。

損益通算ができない

NISAのデメリットとしてよく挙げられるのが、損益通算ができないという点。

損益通算というのは今まで投資をしたことがない人にとってはあまり馴染みがないかと思います。簡単に説明すると例えば、A口座で100万円の運用益が発生し、B口座で100万円の損失が出た場合、プラマイゼロとなり課税されることはありません。

一方、B口座がNISA口座だった場合は損益通算されないため、A口座の100万円分の利益に対して課税されてしまいます。NISA口座内であれば当然損益通算されます。

繰越控除もされない

上記記事には書かれていませんが、NISA口座の場合繰越控除もされません。繰越控除とは、損失が発生した場合、翌年に繰り越すことで翌年利益が発生した場合に相殺させることができる仕組みです。NISAの場合はこの繰越控除も適用されません。

投資上限額があることのデメリット

これは面白い視点だと思いました。投資上限が予め決められていると、以下のような行動を取ってしまいがちだという指摘でした。

①年間の投資額を120万円に抑えるため、あえて投資額を小さくする
②120万円まで非課税枠があるため、全て使い切ろうと無理して投資をする

ポイントは、「自分の資産状況やライフプランに合わない投資をしてしまう」という点にあります。

本当はもっと投資に資金を投入できるのに、非課税枠じゃなくなってしまうから投資を控えてしまったり、反対に上限額いっぱいまで使い切りたい!という気にさせられて無理な投資をしてしまう可能性があるということですね。

出口戦略で失敗すると損をする

NISA制度の最大のデメリットが、いわゆる「出口戦略」といわれるものです。出口戦略とはつまり、非課税期間終了後(あるいは間近)に資産をどう移し替えるか?ということです。

非課税期間中、順調に運用できて利益が出ている場合はさほど問題ありません。利益分はそのまま課税口座へ移管しても課税対象になることはありません。

問題は、含み損が発生している時です。損失が発生した状態のまま非課税期間満了となってしまうと、損失が確定してしまいます。

例えば、100万円分の株式をNISA口座で購入し、非課税期間満了時に70万円まで下落してしまったとします。

非課税期間満了後に課税口座へ移し替えると、70万円が取得価格となります。そして、その後100万円まで株価が回復したところで売却すると、売却益30万円ですがこの30万円に対して課税されるのです。

ロールオーバーといって非課税枠でさらに5年間保有・運用し続けることもできますが、ロールオーバー期間終了時は同じ問題が発生します。

こういった事態を回避するためには、期間満了前で利益が出ているタイミングに売却して利益を確定させるといった見極めが重要になってきます。

 

教育費を一般NISA・つみたてNISAで貯めるのはあり?なし?

ここまで、一般NISA・つみたてNISAの特徴やメリット・デメリットについて解説してきました。

では、教育資金を貯める目的として一般NISA・つみたてNISAの活用はありでしょうか?それともなしでしょうか?

 

我が家で検討した結論は・・・

 

つみたてNISAならあり!

 

となりました。

あり!と判断した理由

損益通算ができない、出口戦略で失敗すると損をするといったデメリットが気になるものの、つみたてNISAであれば最長20年間運用できます。一般的に投資は運用期間が長くなればなるほど損する確率が低くなると言われています。

そのため、つみたてNISAであれば教育費(主に大学費用)の準備としてありだと判断しました。そして始めるなら早ければ早いほど有利だと思います。

私は投資経験が浅いため、一般NISAの5年間で個別株の売買で利益を出せる自信がありません(汗)また、一般NISAでインデックス投資のような長期積立投資は期間が短すぎるかなと思っています。

ただ、ジュニアNISAの記事でも書きましたが、NISAのみで教育費すべてを貯めようとは思っていません。引き出すタイミングでリーマンショックやコロナみたいなことが起きたら大変です。

ちなみに、インデックス投資の定番商品である「eMAXIS Slim全世界株式」のコロナ禍の基準価格を見てみると、直前の最高値から最大約35%も下落しています。

引用:Yahoo!ファイナンス

2月、3月はちょうど入学金納入時期だったり引越し時期だったりするので、非課税期間満了時にこの時のような事態が起きても大丈夫なように準備をしておくことが大事だと思っています。

 

まとめ

以上、一般NISA・つみたてNISAについての解説でした!

ポイントおさらい

  • 運用益がすべて非課税となる制度
  • 一般NISAとつみたてNISAでは対象期間や上限額が異なる
  • 個別株もやりたいなら一般NISA、インデックス投資でコツコツ運用するならつみたてNISA

メリット・デメリットを十分検討しながら、上手に教育資金を準備していきたいですね!

 

-教育費の基礎知識
-, ,

© 2021 ツナガリワークス