この記事では、授業料以外の教育費を支援してくれる高校生等奨学給付金について解説します。
高校生等奨学給付金とは?
「高校生等奨学給付金」とは、高校生の授業料以外の教育費を支援する、返済不要の奨学金のことです。
都道府県が行う給付金事業に対し、国画素の経費の一部を補助しており、平成26年(2014年)に開始されました。
ポイント
- 低所得世帯の高校生に対し、返済不要の給付金を支給してくれる制度
- 授業料以外の教育費(教科書費、校外活動費、PTA会費など)を支援してくれる
- 返済が必要な「高等学校等奨学金」とは別物
対象となる教育費は?
この制度の支援対象は授業料"以外"です。具体的には以下のようなものになります。
- 教科書費
- 教材費
- 学用品費
- 通学用品費
- 教科外活動費
- 生徒会費
- PTA会費
- 入学学用品費
- 修学旅行費
- など
注意
授業料以外の教育費が対象、となっていますが、後述するように支援額には上限があります。そのため上記にあげた費用が全部支援対象になるわけではありません。
支援額はどのくらい?
支援額は、生活保護受給世帯か住民税所得割が非課税の世帯か、また国公立か私立かで違いがあります。さらに各都道府県ごとで制度の詳細も異なります。
参考までに、国による補助基準は以下のとおりです。(金額はいずれも年額)
生活保護受給世帯の場合
生活保護受給世帯の場合、お子さんの人数によらず一律以下の金額になります。
国公立 | 私立 |
---|---|
32,300円 | 52,600円 |
非課税世帯の場合
非課税世帯の場合、お子さんが何人目かによっても支援額が異なります。
国公立 | 私立 | |
---|---|---|
一人目 | 84,000円 | 103,500円 |
二人目以降 | 129,700円 | 138,000円 |
通信制・専攻科 | 36,000円 | 38,100円 |
対象は低所得世帯のみ
「高校生等奨学給付金」の支援対象は、生活保護世帯または住民税所得割が非課税の世帯です。
追加情報
令和2年度は、新型コロナウィルスの影響で家計が急変した世帯等も対象になるようです
低所得世帯ではない場合は残念ながら対象外となります。。ただ、授業料についてはもっと広い世帯に対して無償化制度が用意されています。詳しくは下記の記事を参考にしてみてください。
-
年収はいくらまでが対象?高等学校等就学支援金制度について調べてみた
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申込み先は?
支援制度の申込み先は、学校またはお住まいの都道府県になります。
各都道府県の問い合わせ先は文部科学省の下記ページにリンクがあるので確認してみてください。
なお、授業料無償化の「高等学校等就学支援金」とは別々に申込みが必要になるので注意が必要です。
まとめ
以上、「返済不要の高校生等奨学給付金」についてでした!
ポイントおさらい
- 低所得世帯の高校生に対し、返済不要の給付金を支給してくれる制度
- 授業料以外の教育費(教科書費、校外活動費、PTA会費など)を支援してくれる
- 返済が必要な「高等学校等奨学金」とは別物
支援額は若干少ない・・・??ように感じるものの、この制度は返済不要で支給してもらえますし、さらにこの制度とは別に、授業料は無償化の制度もあります。利用できる制度は最大限利用して、家計の負担を少しでも減らしていきたいですね!